今日は、三重県津市の『道の駅 津わかげ』からの出発。昨夜の雨も上がり、青空が見えていた。
この後は、学生時代の思い出の地をいろいろ回ってみるのが今日の予定。在籍していた大学は、2年時に総合移転し、知多半島の先の方にある、我が故郷よりも小さな町に学生の多くも居を移した。先ずはその地に向かう。その頃は大学の寮に住んでいたので寮丸ごと引越した。
当時は若者の遊び場らしき所が本当に何もない海辺の小さな町だった。卒業後、一度訪ねてみたことがあるが随分昔の話。学生寮も廃止されたと聞いていた。「なにもない町」は、当時とは比較にならないほど激変していた。ホームセンターやドラッグストア、コンビニもあちらこちらにある。学生寮の姿はもちろんなく、どこにあったのか正確に思い出せないほど。バイト先やよく利用した駅、あちこちを回ってみた。結局、この町には1年しかいなかった。バイトの関係で再び名古屋に戻った。
名古屋では、延べ4年過ごした。1年の時、つまり総合移転する前の1年間は、地下鉄杁中駅がある場所に住んだ。大学から歩いて3分ほどの場所に寮はあった。田舎から大都会の街にやってきて毎日が楽しく、友と語らい、バイトに明け暮れ、まさに“青春ど真ん中”だったように感じる。しかし、今はもうその頃の学舎も寮もなく、跡地には大きなマンションがいくつも建てられていた。たった1年だけのこの地での生活だったが、毎日がキラキラ光っていたように思う。今もいろいろな事が記憶に残っている。
次の年は、名古屋を離れたが、翌年再び名古屋に戻ってきた。バイトをしなければ生活が成り立たず、移転先ではバイト探しも大変だったのがその理由。大学へは「名鉄」を利用するのでその沿線にある場所になった。家賃が安いアパートがあり、通学にも便利な場所として「金山」という街に住むことになった。結局この地で、卒業後も1年大学に残ったのでトータル3年間を過ごした。当時は下町情緒のある場所で、利用していた銭湯やその近所にヤ○ザの事務所があり、彫り物のある面々と湯船を共有することも日常的だった。骨折をした時は番台のおばちゃんにいろいろな気遣いをいただいたのも懐かしい思い出である。
しかし、30数年ぶりにこの地を訪ねてまたまた驚いてしまった。「金山」には、名鉄・JR・地下鉄の駅が点在していたのだが、名古屋を離れた後、それらは統合され総合ターミナル駅となった。これに伴うように街も変革したようで、大小様々にあった工場が大きなマンションに姿を変え、「作る」街から「住む」街に変わっていた。当時住んでいた風呂無しの安アパートは無論既になく、その場所がどこだったのかもわからないほどだった。この辺りだったはずと付近を行ったり来たりしているとき、ご年配の方が庭の草花に水やりをしていたので尋ねてみた。「九州から来たものです。40年ほど前、この辺りに住んでいた者です。昔の名鉄金山駅から下った所に商店街があり、銭湯もあったと思うのですが、その商店街の場所をご存知ないですか」と。ご婦人は、しばらく考え、記憶を辿り寄せてくれた。「たぶんこの通りだと思いますよ」とわざわざその場所まで案内してくれた。話を伺うと40年ほど前にこの地に嫁いできたことや鹿児島の枕崎に身内がいること話してくれ、九州にも度々行くことがあるとおっしゃられていた。案内していただいたその元商店街は、大きくその姿を変えていた。しかしところどころに残る面影に、ぼんやりと昔の姿を重ね合わせることができた。銭湯も組事務所もなく、当時の商店街の賑わいもなく、巨大マンション群の住人が駅に向かう「通り」に変貌していた。アパートがあった場所にもマンションが建てられていた。学生時代の寮や長く住んだアパートがなくなっていることに時の移ろいを感じさせられ切なくなってしまった。
この後は、折角なので愛車ブロンプトンを車から下ろし、名古屋市内中心部を散策してみた。当時、大都市ながら田舎者にも野暮ったさを感じさせていた名古屋が大きく様変わりしていた。街中に都市高速が走り、背の高いビルが無数に立っている。特に感じたのが街の中の緑の多さ。市政が一新され、長い時間の中で名古屋の街が大きく変わったことを感じさせられた。


そうそう変容した金山を散策していた時、急にこの地でよく行っていた「味噌カツ」屋さんのことを思い出した。ないだろうと思いつつも行ってみたら、店の装いは異なるものの同じ場所にトンカツ屋さんがあるではないか。迷うことなく入る。店員さんに「40年ほど前に、この場所にあったトンカツ屋さんによくきていたのですが、当時から続くお店ですか」と訪ねてみた。店長はご年配の方だったので「もしや」と思ったが、残念ながら無関係とのことだった。しかし本場赤味噌風味の味噌カツは、当時の味を思い出させるもので、切なさを感じつつお店に入ったのだが、美味しい味噌カツが気分を和らいだものに変えてくれた。

今日はここまで。本日の宿泊の場所は、なんと『快活クラブ』。自身初体験、初利用となる。詳しくは次回でのご報告。
本日の走行距離 147km。